歌川広重と西洋人
「没後160年記念 歌川広重」@太田記念美術館を見てきました。
一番の感想言うと、「西洋人多いっ!」(そこかい、、、)
いや、本当そうなんですよ。お客さんの1/3が西洋人でした。
どうしてなんでしょうかね。
西洋人の方の熱心なおしゃべりに耳を傾けると、「beautiful blue...」などと聞こえてきます。美術館のウェブサイトを見ると、「歌川広重の作品は海を超え、ゴッホやモネなどにも愛されたことは広く知られています。とくに広重作品の大胆な構図、そして美しい青色がおおいに好まれたようです」(© Ōta Memorial Museum of Art.)とありました。
どうやら当時、独特の風合いを持つ「ベロ藍」と呼ばれる化学染料が中国で安価に生産されるようになり、爆発的に人気となったとか。確かに広重の絵は、空や海・川に施されたブルーのグラデーションが非常に鮮やかで目を引きます。
個人的には「雨」や「雪」の情景を描く絵が印象に残りました。
にわか雨が降り始めたときに、不穏で冷たい空気が充満していく様子、
夜間に雪が降り積もり、静けさが徐々に広がっていく様が、
見事に描かれています。
出口の売店に行くと、またもや西洋人が高価なミュージアム本を次々購入していました。美術品にかける熱意が日本人のそれと決定的に違うなと感じます。
いつかその理由を掘り下げて考えてみたいと思います。
最近お絵描き好きな息子に、インスピレーションの一助になればと、売店でハガキを購入。左の絵(川)に描かれたブルーの深みと配置が絶妙ですね。